ロードバイクのタイヤは交換すると今までと違った乗り心地に変わったり、それだけでスピードが上がるような体験をすることもできます。
しかし、初心者がタイヤを選ぶにあたって、種類が多すぎてどれを選べば良いかわからないことがあるかと思います。
そんな方のために、ここでは走行シーンに応じてどういうタイヤを装着することがベストかを説明していきます。
なお、今回はクリンチャーホイール向けに絞ってクリンチャータイヤのみ紹介します。
早速ですが、タイヤを選ぶ際に指標にされるものは、「重量」「転がり抵抗」「耐パンク性能」「グリップ力」「振動吸収性」「価格」です。
しかし、全てが最高なタイヤは存在せず、重量が低ければ耐パンク性能も低くなってしまうということになります。
なので、タイヤの選び方は使用用途に応じて変わってくるのです。
ざっくり分類すると、街乗り、ロングライド、ヒルクライム、レース、などのシーンに応じて適切なタイヤが違うとおもいます。
ということで、「街乗り」「ロングライド」「ヒルクライム」「レース」の4つの用途に適したタイヤの選び方を説明します。
街乗り向けのタイヤ
街乗り向けのタイヤは、特にこだわりがないのであればコスパ重視で選ぼうと思う方もいるかと思います。
しかし、頻繁にタイヤがパンクしてしまうと、メンテナンスコストもかかってしまい、通勤途中でのパンクは遅刻の原因にもなります。
なので、どんなにコスパが良かったとしても、耐パンク性能が低いタイヤはあまりおすすめしません。
また、路面状況によっては振動吸収性も高い方が良いです。
路面状況が悪い道をロードバイクで走行するとわかりますが、ものすごく体力が奪われることになります。
目的地に着いたらすでに疲れている何てことがないように、少しでも振動吸収性の高いタイヤにすることをおすすめします。
最後に、雨の日も常に移動手段として使用したいのであれば、グリップ力の高さも必要になってきます。
ロードバイクは舗装された道でスピードを出すことができるように設計されています。
その反面、それ以外のことは犠牲にされているのです。
なので、雨の日に走行すると、コーナリングやブレーキングの際にひやっとするシーンに出くわすこともあり得るのです。
街乗りにしても、意外と考えることが多いなと思うかもしれませんが、優先順位をつけるのであれば、「耐パンク性能」>「振動吸収性」=「グリップ力」かなとおもいます。
ロングライド向けのタイヤ
ロングライド向けのタイヤを選ぶ際に重要視することは、耐パンク性能と振動吸収性だとおもいます。
ロングライドの場合は、ほどんどの場合は朝から夕方くらいまでロードバイクで走行して、1日で100km〜200kmの距離を移動することも少なくないです。
そのような状況で、パンクのようなハプニングが頻繁に起こってしまうと、メンタル的にも辛くなってしまいますし、予備のチューブがない場合は、途中でリタイヤしなくてはならなくなってしまいます。
また、長距離を走行する際に距離が長くなればなるほどお尻や上半身が痛くなってきます。
これを少しでも和らげるためには振動吸収性も高い方が良いです。
振動吸収性が高い方が疲れにくく長距離の走行に適していると言われているのです。
それ以外は転がり抵抗も低いものの方が良いと思いますが、転がり抵抗の低いものは若干値段が高くなるので、優先しなくても良いと個人的には思います。
ヒルクライム向けのタイヤ
ヒルクライム向けのタイヤを選ぶ際に重要視することは、重量と転がり抵抗だとおもいます。
他の記事でも記載してますが、ヒルクライムの場合は何をおいても重量を最優先で考えるべきかと思います。
1kg軽いだけで雲泥の差と思えるくらい、肉体的疲労が違ってきます。
ホイールを選ぶ時には円の中心よりも外側が軽い方が負担が少ないという話もあるほどなので、ホイールのさらに外側に付いているタイヤは少しでも軽い方が負担を軽減できる可能性が高いのです。
また、どんなにタイヤが軽かったとしても、転がり抵抗が高いと自分のペダルを回して伝えた力は推進力以外の部分に逃げてしまいます。
ヒルクライムの場合は、常にペダルを回し続けることが必要なので、転がり抵抗は良いものを選ぶことをおすすめします。
どちらを優先すべきかというと、個人的には「重量」を優先して考えた方が良いと思います。
レース向けのタイヤ
レース向けのタイヤを選ぶ際に重要視することは、転がり抵抗と重量です。
レースの内容にもよりますが、タイムを競うのであれば、なおさら転がり抵抗と重量を優先して考えた方が良いと思います。
ヒルクライムのところでもお話ししましたが、重量が軽くて転がり抵抗が低いものはそれだけ足への負担が少なく、前への推進力が高まります。
逆に、一番考えなくて良いものは耐パンク性能だと思います。
レースの時にパンクしたくないという考えもありますが、ほとんどの場合はパンクしたら運が悪かったと考えることの方が多いです。
それよりも、1分1秒でも良い記録を出すためにベストを尽くすことを考えることの方が多いです。
いわゆる決戦用装備というやつでしょうか。
まとめ
耐パンク性能、転がり抵抗、重量、グリップ力、コスパなど、タイヤを選ぶ際には様々な使用シーンで変化していき、その変化に適応できるように世の中に存在するタイヤの種類は沢山あります。
実際に使用してみると、グリップが硬い感じがしたりコーナリングがちょっと不安だと感じたりすることがあります。
そこまで細かい部分は、乗る人の乗り方や体重、空気圧などの影響で変わってくることもあります。
まずは、どのような用途で使用するかを考えた上で、いろんなタイヤを試してみることが良いです。
そのうち、自分に一番適した運命のタイヤのような存在に出会える時が来るでしょう。
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